有限要素法のフリーのソフトウエア を試す

CAEで使われるフリーの有限要素法(FEM)ソフトウエアであるCalculixやOpenfoamを使ってみようとチャレンジしてたその足跡を残す。。。ついでに他のフリーソフトや商用ソフトの無償版にも手を出してみる。

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CalculiXではりの固有値解析 その3 ccx入力ファイルの作成

昨日作成したall.mshを使って、ccxの入力ファイルを作成します。

これも以前行った作り方と同じです。。。

-----------------------------------------------------
*include,INPUT=all.msh
*MATERIAL,NAME=EL
*ELASTIC
70e9,.3
*DENSITY
2800
*SOLID SECTION,MATERIAL=EL,ELSET=EALL
*STEP
*FREQUENCY,SOLVER=ARPACK
30,
*NODE FILE
U
*END STEP
-----------------------------------------------------

今回は境界条件、荷重条件は必要ありません。

固有値解析に必要なのは、ソルバーの指定と、求めるモードの数です。

*FREQUENCY,SOLVER=ARPACK
30,

ソルバーはデフォルトのARPACK、モード個数は多めに30個求めます。

このファイルをたとえばtes1.inpという名前で保存し、

CalculiXコマンドラインから、

ccx test1

で計算を行います。



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  1. 2010/06/01(火) 20:46:06|
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CalculiXではりの固有値解析 その4 cgxでの固有周波数の見方


昨日の入力データをccxで計算させます。

Calculating the eigenvalues and the eigenmodes

Job finished

と表示されれば、計算終了です。

cgxで読み取れる結果のみ出力させたので、cgxを立ち上げて結果を確認します。

cgx -v test1.frd

eigen02
クリックすると大きくなります。

CalculiX Graphixウインドウが表示されたら、モデルが表示されている枠の左側の外で左クリックをして、

メニューを表示させます。

一番上のDatasetsにマウスポインタをあわせると、30個の固有周波数のリストが出てきます。

eigen03
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  1. 2010/06/02(水) 18:35:07|
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CalculiXではりの固有値解析 その5 cgxでの固有周波数結果の見方2

前回出力した固有周波数の結果を詳しく見てみます。

eigen03
クリックすると大きくなります

モード1からモード6までは、それ以降の周波数に比べて非常に小さい周波数の結果となっています。

以前にも書きましたとおり、この6つのモードは剛体モードで、変形を伴わないモードです。

つまり、はりが平行移動や回転移動するだけでのモード形状になります。

また、固有周波数は理論的には0ですが、実際はこのように数値誤差により0でない値が出てしまいます。

この0でないがほとんど0の値について議論することは無駄です。。。


モード7以降がはりの変形が伴うモード形状になります。

周波数が重複しているモード(モード7とモード8など)と、

重複しないモード(モード13など)があります。

重複しているモードは曲げモードである可能性が高いです。

曲げモードは、y軸方向の曲げとz軸方向の曲げが独立して現れます

しかし、断面が正方形なので、x方向とy方向の曲げモードの固有振動数は等しくなります。

よって、固有周波数が重複した結果となります。


また、重複せず単独の周波数を持つものは曲げ以外のモード、つまり引張り圧縮もしくは捩りモードである可能性が高いです。

具体的なモード形状は次回以降見ていきます。


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  1. 2010/06/03(木) 22:05:14|
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CalculiXではりの固有値解析 その6 cgxでの固有モード形状を見てみるその1


今回からは、cgxを使ってモード形状を確認してみます。

まず、固有値解析の結果から曲げのモードと予測される7番目のモードを選択します。

cgx画面右側左クリック→Datasets→7 12.737371

eigen5
クリックすると大きくなります

固有周波数の値はは使っているコンピュータによって多少差があるかもしれません。

とりあえずトータルの変位量をコンター表示してみます。

cgx画面右側左クリック→Datasets→-Entity-→4 All

eigen6
クリックすると大きくなります

変位量のコンター図は表示されます。

eigen7
クリックすると大きくなります。

しかしこれでは、具体的な形状のイメージがわきません。

そこで、cgxには変位後の結果を表示する機能があるので、それを使ってモード形状を確認します。


cgx画面右側左クリック→Viewing→Add Toggle Displacement

eigen9

これはトグルスイッチなので、この操作を1回するとOn、その後もう一回行うとoff、といったように動作します。

しかし、この解析結果でこの操作を1回行って変位後の結果onにしても、見た目何も変わりません。

変位の値を見てみると10の-3乗オーダー担っています。

(固有値解析の結果では変位値そのものは意味を持ちません)

これではりの大きさ10の0~1乗オーダーに比べ非常に小さいので、目で見える変形にはなりません。

そこで、結果を何倍かにしてデフォルメを行い、表示させます。



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  1. 2010/06/06(日) 21:45:55|
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CalculiXではりの固有値解析 その7 cgxでの固有モード形状を見てみるその2


cgxで変形をスケールファクターをかけて実際より大きく見せる方法ですが、

cgxのコマンドライン(DOSの画面の方)からscalコマンドを使います。

scal d (倍率)

今回の結果では100倍くらいにすると、変形の様子が見えてきます。

scal d 100

eigen10
クリックすると大きくなります

1次の曲げモードの形状が出てきます。

まだ少し変形が小さく見にくいので、あと4倍くらい大きくしてみます。

eigen11
クリックすると大きくなります

1次の曲げモードがはっきり確認できます。

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  1. 2010/06/07(月) 22:34:32|
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CalculiXではりの固有値解析 その8 cgxでの固有モード形状を見てみるその3


今回は各モード形状を見てみます。

まず、前回も示しました7番目のモード(12.74Hz)

eigen12
クリックすると大きくなります。

続いて、同じ固有周波数の8番目のモード(12.74Hz)

eigen13
クリックすると大きくなります。

7番目のモードとモード形状は同じですが、7番目のモードに比べてzy平面で見て変形方向が90度傾いています。

よって、7番目と8番目のモードは同じ周波数ですが、独立したモードになります。

9番目のモード(34.57Hz)
eigen14
クリックすると大きくなります。

2次の曲げモードがあらわれました。

10番目のモードは9番目のモードを90度傾けたものです。

11番目のモード(66.32Hz)
eigen15
クリックすると大きくなります。

3次の曲げモードがあらわれました。
マクドナルドの看板みたいですが。。。

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  1. 2010/06/08(火) 23:27:46|
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CalculiXではりの固有値解析 その9 cgxでの固有モード形状を見てみるその4


振動モード、まだまだ行きますよ(^^)

13番目のモード(71.71Hz)、これは重解ではありません。

振動モードを見てみると、

eigen16
クリックすると大きくなります。

1次のねじりモードです。

断面積が大きくなったように見えます。

以前も書いたと思いますが、

これは、計算上は変形は微小を仮定しているため、

回転方向の変形を並進方向の変形として結果を出力しているために起こります。

次に14番目と15番目のモード、これは重解(106Hz)で、

eigen17
クリックすると大きくなります。

4次の曲げモードです。

16番目のモード(124.98Hz)は重解ではないので、曲げ以外のモードであることが予想されます。

eigen18
クリックすると大きくなります。

絵で見ると変形していないように見えます。。。

しかし、cgxで実際ににオペレーションしてみると、棒が軸方向に延びていることがわかると思います。

つまり、軸方向への引張圧縮モードということです。

17番目のモード(143.44Hz)も重解ではありません。

eigen19
クリックすると大きくなります。

2次のねじりりモードです。

包み紙に包まれた飴玉みたいですね。

きりがないので、モード形状鑑賞会ここで終わりにします。

次回からは理論値と比較したいと思います。

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  1. 2010/06/09(水) 21:11:44|
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CalculiXではりの固有値解析 その10 固有周波数の理論値との比較

シミュレーション計算で出てきた結果と理論値を比較してみます。

はりの固有振動の理論値は振動のハンドブックとかに載ってますよ、

とはよく聞くのですが、実際調べてみると手ごろな本にはなかなか載ってなかったりします。

そこでWEBで探してみました。

日本機械学会の宇宙工学部門のページに宇宙工学ガイドというのがあって、

そこで、宇宙工学に関連する学問分野の概説が載っています。

そこの「構造」の中の第5章「構造振動学」というところに、

はりの固有振動の理論値が出ています。


まず、曲げモードの方を見てみます。

公式は、上記のpdfのWEBページより

eigen20

l:はりの長さ、E:ヤング率、I:断面2次モーメント、ρ:質量密度、A:はりの断面積

でλは境界条件と振動モードによって決定する無次元の定数です。

曲げの場合のλは上記pdfのWEBページ(5-4ページより)

1次 4.730
2次 7.853
3次 10.996

です。

今回の問題の場合、l=20 E=7e10, I=0.0833, ρ=2800なので、上式に代入すると、

1次 12.85Hz
2次 35.42Hz
3次 69.44Hz

シミュレーション結果は

1次 12.74Hz
2次 34.57Hz
3次 66.32Hz

3次になると少し外れてきますが、1次と2次はほぼ一致していますのでまずまずの精度でしょう。

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  1. 2010/06/10(木) 22:35:09|
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CalculiXではりの固有値解析 その11 固有周波数の理論値との比較 引張圧縮と捩り


今回は引張り圧縮と捩りモードの理論計算してみます。

引張り圧縮の固有振動数は以下の式で計算することができます。

eigen21

記号の意味は前回と同じなので、代入して計算すると、

f=125.0Hz

シミュレーションの値は、124.98Hzなので、一致しています。

次に捩りモードの固有振動数は、

eigen22

で計算されます。

ここでJは

eigen26

で近似されると思います。(間違っていたら指摘ください)

理論値を計算すると、

f=71.43Hz

で、シミュレーションの値71.71Hzとほぼ一致しています。

ということで、このはりの問題にはソリッド要素を使って精度よく計算できていることがわかります。

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  1. 2010/06/13(日) 22:22:40|
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